VME/CAMAC 専門研修 Meeting Memo (22-Nov-2000)
日時: |
11月22日(水曜日)、10:00から12:30まで |
場所: |
2号館3階オンラインミーティングルーム |
出席: |
多田野、仲吉、佐藤、小田切、藤田、安 |
内容
10月はじめの開講の予定であったが、新しい研修の試みのため
検討委員会での議論が長引いた。工藤専門研修委員長の努力で
何とか開講にまで持って来れた。今開講に向けての事務手続き中で、
早々、開講の予定だ。(その後、11月29日と決まった。)
(皆さんからの声、ご苦労さまでした)
VME/CAMAC専門研修のWEBに沿って説明した。
PC/Linuxの計算機の上で、VME/CAMAC/PCIのデバイスドライバを開発する。
設計の段階では外部仕様及び内部仕様を作成し、
製作の段階ではプログラムの作成及びコンピュータ等環境整備を行なう。
デバッグの段階ではプログラムのデバッグをユーザレベル及びカーネルレベルで
行ない、性能評価の段階では計測ツールを作成し、ソフトウエア/ハードウエアの
性能評価を行なう。
レポート作成の段階では、技術レポート、学会発表、論文作成等
可能な限り行なう。
期間は2000年11月下旬より2001年4月いっぱいまでとする。
仲吉一男
- USB-CAMACデバイスドライバを開発テーマとする。以前、PCI-VMEアダプタを
使って、PC/Linuxをベースにしたデータ収集システムを開発した経験がある。
今後USBが重要になってきたのでUSBを使ったデータ収集システムに
向けてUSBドライバの開発を行ないたい。すでにLinuxカーネル2.2.xで
USBを使えるようになったが、2.4.xでは標準サポートになる。SCSI-CAMAC
アダプタ(Kinetic社製K2929)とUSB-SCSI変換ケーブルを用いる。PCや
それらのアダプタは自前で準備できる。開発現場は自分のところ
(オンライン実験室)。
多田野幹人
- CompactPCIをベースにしたPCI-ADCボード用デバイスドライバを開発したい。
いままでLinuxの使用経験はないが、LynxOSなどUNIXの経験はある。
CompactPCIはVMEより安い。CompactPCIのクレート、CPUボード、ADCボードは
自前で用意できる。Linuxドライバの開発経験をいかして、さらにいろいろな
デバイスドライバの開発を行ないたい。ハードウエアをオンラインの実験室
に持って来てそこで開発を行ないたい。
佐藤節夫
- USB-VMEデバイスドライバの開発を行なう。このハードウエアは自分で
開発した。すでにMAC用のドライバ、多少不安定だがWindows用のドライバは
開発した。今後、Linuxも手掛けたい。MACではLABVIEWでデータ収集を
行なっているので、LinuxでもLABVIEWが動くようなのでそれでもやってみたい。
LAPTOPパソコンにすでにWindowsがインストールされているので、それに
Linuxをインストールしたい(インストールの協力は仲吉、安が行なうことに
なった)。Linuxの経験はない。開発現場は自分のところ。
小田切淳一
-
L4-Linux用VMEデバイスドライバの開発を行なう。
加速器制御でEPICSと呼ばれる標準ソフトウエアを利用している。
I/Oコントロールの部分には以前はVxWorksというリアルタイムOSが
必要だった。しかし最近、OSに依存しないI/Oコントロールを実現するために
OSインターフェースが定義された。Linuxやそのリアルタイム拡張である
POSIXはEPICSのコアチームが行なっているので、KEKはリアルタイムLinuxの1つである
L4-Linuxを研究している。L4は研究用のマイクロカーネルで、その上に
Linuxがのっている。やりたいことはL4-Linuxのユーザプロセスから
VMEバス上のモジュールにアクセスすることである。PCI-VMEバスブリッジは
Unverseチップを使う。これ用にすでにLinuxのデバイスドライバがある。
やることはLinuxからL4用にプログラムを移植することである。
WxWorksの経験はあるが、Linuxの経験はない。ハードウエアは自前で
準備できる。開発現場は自分のところ。ただし、性能評価の段階では
オンライン実験室に運びたい。
- 毎週1回ミーティングを持つ。定例は金曜日午後1時半から。
- 外部仕様や内部仕様などある程度出来上がって来たら、各自
発表してもらい、他の方からの批判を仰ぐ。
- 講師は必要に応じて、あるテーマで講義を行なう。各自、それぞれ
いろいろなデータ収集の経験を持っているものの、UNIXのデバイスドライバ
についてはほとんど経験がないので、次回は早速
データ収集でのI/Oのフレームワークについて(デバイスドライバとは
何か)について話をし、自分のデバイスドライバ開発の方向についての
参考にする。
- ミーティングメモはWEBに載せる。
- スケルトンドライバを示して、一連のドライバ開発の手順を
教えて欲しい。
- Linuxをやったことがないので、Linuxのインストールを手伝って欲しい。
- 質問はミーティングの時は口頭でいいが、できるだけ、電子メールで
行なって欲しい。質問はWEBのFAQで答えるようにする。もちろん
電話等、話さないとわからないこともあるので、そのような質問も
遠慮はいらない。
- 各自、開発に利用する資料はできるだけ講師にわかるように
WEBに置くか、講師にコピーを渡す。
- Linuxの配付キットおよびカーネルのバージョンについて。
RedHat系のもので、カーネルバージョンは2.4.xを使用したい。
ただし、L4-Linuxは2.4.xに対応しないので、古いままでいい。