各測定器を発信ノードとみなし、事象番号を受信ノードとみなすなら、 これは図3のようにネットワークデータ転送とみなすことができる。 従って、汎用のネットワーク技術を用いて事象構成器を構築すること ができる。
事象構成器の場合の最大の問題は、同一時間に同一受信ノードへの
転送が集中することにある。例えば、事象番号が受信ノードの番号
に一致するように割り振られているとすると、最初の事象が起こった時、
すべての発信ノードは受信ノード1へデータを転送しようとする。
次の事象が起こった時には、すべての発信ノードは受信ノード2へ
転送しようとする、、という具合になる。
結局、ある1時点で見ると、1事象分の全データが一つのノードに
送られていることになる。
従って、一つのネットワーク媒体を共有している構成の場合、一つの
受信ノードのネットワークインターフェイスの最大転送速度が、
システム全体の最大転送速度となる。受信ノード数を増加させても、
転送速度は変わらない(事象処理能力はもちろんあがるが)。
すなわち、転送速度に対してスケーラブルでない。
転送速度に対してスケーラブルでないのは、ある時点で見た時に、
アクティブな受信ノードが一つしかないからである。複数の独立な
接続を用意して、各接続が各々別の事象を転送するようにすれば、
スケーラブルにできる。
これを実現する一つの方法は複数のネットワーク媒体を用意する
ことである。媒体共有型のネットワークの場合、これは各ノード
に共有する媒体の数だけのネットワークインターフェイスを用意する
ことになる。これは、ネットワークインターフェイスのコスト面
からも、システムのオーバーヘッドの面からも好ましくない。