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Simple Vector Graphics

平成22年度初頭に、技術職対象の C++ programming 入門を計画している。 入門とは言え何か形の見えるものが欲しい。Console 型の application でも よいかも知れないが、いまどきなので、できれば簡単なものでよいので graphic 出力までもっていきたい。

  • 技術職対象ということで、数値データの可視化が最も適していると思うので、vector graphics でやりたい。
  • OS 非依存にしたい(少なくとも Windows と Linux で、同じように動く)
  • 標準化と普及が進んでいるものにしたい(マニュアルや解説が、そこらじゅうにころがっているもの)

という視点で眺めてみたのだが、、

相変わらず vector graphics の世界は混沌としている(涙)。

SVG (Scalable Vector Graphics)

長所:

  • W3C で標準化が行われており、Web ブラウザで見ることができる。
  • SVGTiny など、携帯電話などへも普及が図られている。
  • XML ベースであり、他の文書(xhtml など)との連携も容易(原理的には)。

短所:

  • 表示は別 program なので、結果がすぐに見えるわけではない。
  • W3C の recommendation にもかかわらず IE で native には support されていない。 かつ IE で最も良い SVG 表示 plugin であった Adobe SVG Viewer が support を 止めてしまった(ダウンロードは今でもできるが、、)。
  • XML ベースではあるが、現実的には他の文書との連携はブラウザによって方式がまちまち。

なんだか Web の覇権争いの様相で、Microsoft が VML の手前かどうか、SVG を support していない間に Macromedia Flash による表示が勢いづいていたと思ったら Macromedia Flash は Adobe に買収されて Adobe Flash になり、 Adobe は IE の SVG Viewer の support を止めてしまって、、

日本の携帯電話メーカーはこぞって SVGTiny へ(ナビや地図機能で)流れている みたいではあるが、携帯電話市場では日本のメーカーなんてマイナーもいいとこだしな、、 (日本は携帯電話のガラパゴスと揶揄されてるぐらいだし)。

私の昔のノートをひっくり返してみたら、2000年12月2日の日付で規格や対応状況を 調べている(特に日本語文字列を扱うことを念頭に utf-8 の通り具合を)。 丁度9年前か、、規格化は進んだが対応状況はあまり変わってないじゃないか、、

OpenGL

長所:

  • ライブラリであり、appication から直接出力できる。
  • OS 非依存。
  • GUI 特有のイベント処理が、かなりうまく隠蔽されていて、従来型 programming との 違和感が少ない。
  • 3D が(3D にしては)楽に扱える。初期配置さえちゃんとできてしまえば、座標 変換行列をちょこちょこ変えるだけで、自動で陰面処理しながら object がクルクル回る なんて芸当も簡単にできる。
  • 充実のアニメーションやテクスチャ機能(笑)、、あくまで 3D を想定しているので、 テクスチャの立体 object への貼り付けとか object を動かすために、 一定時間ごとに callback をかけるなど、その手の機能が充実しているので楽しいかも。

短所:

  • Core module では、window の生成や入力などを扱うことができず OS や graphic system 依存になる。これを避けるには、GLUT module が必要であるが、windows には標準では インストールされていない。
  • テキストが(一筋縄では)出せない。というか core には無い。自分で font data を 用意して bitmap やら outline から線やら多角形を生成して作る。 もちろんそういう別途 library はあるにはあるが、別途インストールが必要。例えば freefont なども入れる必要がある。
  • 3D が main なので、使い方も含め「簡易」とは言い難い。
  • widget 使おうとすると glui など別 module が必要。

うーん、graphics の core 部分(特に 3D まわり)はよく揃っている感じだが、 周辺が揃ってないというか、時代遅れというか、、 そもそも、各 module も congire; make; make install とはいかないみたいだし、、 glui にしても、ファイル選択 dialog も無いみたいだし、slide bar も無いみたいだし、、 本当に core の部分しか整備されていないという感じだ。

Programing 的には main() で始まるし、core は server-client model で 表示系は server 扱いなので、これをそのまま class 化してしまうのは 素直だと思うので、面白いのは面白いと思うのだが、、

wxWidget

これはもう vector graphics 云々というよりは、window tool kit で、当初考えては みたが、GUI 型の programming なので、callback だ event loop だのかなりの 予備知識が必要で、とても programming 入門 level で扱えそうにない。

例えば

  • main() が無い。wxApp から派生した class を作って OnInit?() を override する。
  • OnInit?() では(通常)wsFrame から派生させた frame window を作る。
  • Event 処理と関数を結びつけるのに用意されている MACRO を使って登録する。書く手間は省けるが、これで余計に何をしてるか見えにくくなる。

などなど、、

gnuplot など外部 program を使う

まあ、これが一番簡便ではある。pipe を使うという手もあるだろうが、 一時ファイルを作って、それを経由させれば非常に簡単。

しかし、例えば gnuplot だと、単純な線を引く(軸無しで)とか四角を書くとか 丸を書くとかがよくわからん、、簡単な図も書けるとよいのだが、、 axis や label などを off にして、書けばよいみたいだ。

というわけで、いろいろ try してみたが、 axis や label を off にして、線や四角を書くのは確かに可能であるが、 どうも plot command を発行しないと描画しないらしい。で、plot command は 少なくとも1点の data か関数を必要とするらしい。 うーん、axis や label を off にするのも結構いくつかの command を発行しないと いけない上に、dummy data を画面の外あたりに plot させるとか、background と 同じ色で plot するとか、何だか邪道を進まない限り解決しないようだ、、

えーい、こうなりゃグラフィックシステム直接叩きか!

何やっても一筋縄ではいかないのなら、X11 と Windows の超簡単手抜き library を 自作で用意した方が、簡単でわかりやすいかも、、

欲しい関数は

 drawline
 drawtext
 drawbox
 drawcircle
 setlinecolor
 setfillcolor

ぐらいなんだが、、

まあ、setlinewidth と settextsize ぐらいもあった方がよいとは 思うが、この程度で十分なのに、、


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Last-modified: 2009-12-21 (月) 10:32:40