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高エネルギー物理学実験の特徴

高エネルギー物理学実験は次の二つの特徴を持つ

  • 量子力学が支配する粒子(素粒子、原子核)を扱う。 従って、原則的に統計的手法により物理法則を見つけ出す。
  • 相対論的世界(高エネルギー)の領域であるので、 質量とエネルギーの転化が起こる。従って、粒子数は 保存しない。粒子は生成・消滅し、多数の様々な粒子が できる可能性がある。

これらの特徴から、高エネルギー物理学実験は

  • 長時間大量のデータをためる(統計精度をあげる)
  • 空間的にできるだけ広い領域を測定する
  • 粒子識別のための様々な検出器を同時に使う

という傾向を持つ。

データ収集システムの構成要素

  • 読み出し系
  • 記録系
  • モニター系
  • 環境制御系(温度、電圧、電流、、)
  • 全体制御系(測定開始、終了、一時停止、試験、、)

測定器

データ収集という立場から測定器を見ると、測定器が 出す情報は4次元位置座標とその座標に対応する信号である。

4次元位置座標(時刻と3次元位置座標)は、必ずしも 現実世界の4次元位置座標である必要はない。実験によっては時刻は 各測定器間での時間的前後関係が与えられるもので あればよい。また3次元位置座表についても空間的距離関係が与え られるものであればよい。例えば、時刻については全系共通のトリガー信号に 実験開始時点から順次番号がつけられていくとしたら、トリガー番号でもよい。 3次元位置座標については読み出し回路と測定器の読み出し位置が 対応付けられているならばその回路の識別番号でもよい。 基本的には、各測定器からの信号の時間的前後関係と空間的隣接関係を決める ことができることが重要である。

事象データ

ある一つの事象が起こった時に、その事象から発生したと推定される 各測定器からの信号の組を事象データと呼ぶ。 通常は、その事象の発生時刻の時間的近傍にある信号の組である。 この場合、各測定器からの情報に時間的近傍を判定するための情報が 必要である。

よく用いられる方法として、測定器からの一部の信号を使って目的とする 事象であるかどうかを高速に判定し、目的とする事象である「らしい」と判定 されたら信号を生成し、その信号を基準として時間的近傍を読み出す ことが行われる。この基準信号をトリガー信号と呼ぶ。

事象の発生時刻と信号の発生時刻は一致しないことに注意する。 例えば、粒子衝突実験を行っていて、衝突点から発生する粒子を 検出する測定器が衝突点から1m離れて置かれていたとすると、 信号は少なくとも3ナノ秒以上遅れて発生する(粒子が光速で 走ったとしても1m進むのに3ナノ秒かかるので)。 従って、時間的近傍にある信号と言っても、その時刻や範囲は測定器ごとに 異なる。

事象構築

多数の測定器を使用する実験では、各測定器からの信号を並列に読み出す ことが必要になる場合が多い。この場合、各測定器から読み出した信号の 時刻は一般には一致していない。従って事象データを構築するには、 読み出した信号の集まりから同時刻近傍のデータを集める必要がある。 同時刻近傍のデータを集め事象データを構築する操作を事象構築と呼ぶ。 また、この操作を自動的に行うシステムを事象構築器と呼ぶ。

プログラム技法

  • Input/Output operation
    • device
    • disk
    • network
  • Multiprocess/multithread
    • 同期
    • 排他制御

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Last-modified: 2007-11-28 (水) 09:39:49